その歴史は古く、紀生型元前4000年頃、チグリス川とユーフラテス川に挟まれた肥沃な土地、 メソポタミアにて始まったと伝えられています。
鋳物は金属でできています。金属を、ある温度まで温めると液体になります。この溶けた金属を、 目的とする形のくぼみをもった鋳型(いがた)の中に流し込み、冷やして固めます。
鋳物をつくる工程を「鋳造(ちゅうぞう)」といいます。鋳造には、自硬性と生型などの技法があります。 鋳造によって作られた形のある金属製品が鋳物です。鋳型と呼ばれる型に溶けた金属を流し込んで出来た製品。 板金加工などでは作れない複雑な形状を作ることができるのです。
なので、鋳物 というのは 「鉄などの金属を溶かして、鋳型に流し込んでかたどったもの」 が鋳物です。

実は、私たちはこれに似た事を日常生活でやっています。...氷作りです。
冷蔵庫で氷を作るとき、ちょっと変わった形の氷にしたかったら、どうすれば良いでしょうか?
作りたい形専用の型に水を入れて冷蔵庫で凍らせれば、それでOKですね。
これと同じようなものを水ではなく金属を使って作ったのが鋳物です。
ただし、氷の場合は、固めるときに水を冷やす必要があるのに対して、金属でできている鋳物は、 材料になる金属の塊などをいったん熱を加えて溶かす作業が必要になります。この作業を「溶解(ようかい)」といいます。

この特徴を生かし、鋳物製品は日用品をはじめ自動車部品、工業機械部品など さまざまな分野で活躍しています。










◆【模型】
製作したい鋳物のもとになる模型を準備します。
模型の材質には木型、樹脂型、金型などがあります。



◆【造型作業】
模型に砂を被せ、砂を固まらせます。



◆【抜型作業】
固まった鋳型(砂型)より模型を取り出します。



◆【被せ作業】
抜型作業で作成した鋳型を組み合わせ、湯(溶けた金属)を入れられる状態にします。



◆【注湯作業】
溶かした金属を鋳型に流し込みます。



◆【冷却】
流し込んだ金属が固まり、ある程度冷えるまで鋳型のまま冷却します。



◆【型ばらし作業】
製品を鋳型から取り出します。



◆【仕上げ作業】
製品の不要な部分を除去します。



◆【完成】
模型と同じものが金属で完成しました。

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